顕微鏡観察のライブ中継
理科室の様子です。建物はかなり古いですが、ICTは新しめだと思います。
パナソニック教育財団の研究助成を受け、各実験机にパソコンをおきました。
今回は、パソコンに顕微鏡を接続して、理科室LANでライブ中継しました。
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授業はいつもこんな感じで、各テーブルにあるモニタが教材提示装置として活躍しています。 左の様子はNHKの学校放送番組を視聴しています。教卓から一斉に見せることができます。また、OHCで板書用のプリントを映せば、身近な黒板になるわけです。 子供にとっては、遠くの大型テレビよりも、近くの小型テレビの方が見やすくて、わかりやすいようです。 |
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今回の目玉がこの顕微鏡。麻生政権時の経済対策として多額の補助があった時に購入しました。アーテック製の安価なタイプですが、接眼レンズが2つあって、対面から2人同時に観察することができます。 片方に顕微鏡カメラを接続すると、外部モニタでも見ることが出来ます。 |
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それぞれの班が顕微鏡で観察する様子を、モニター上で同時に見ることができるように工夫しました。 いわば「観察物の8元生中継」という感じです。 ただ、使っている顕微鏡カメラが解像度が今ひとつで、暗かったり明るかったりします。Xp時代の古いタイプだからしかたないしょう。 顕微鏡カメラはWebカメラで自作すると格安で、解像度も高く映せます。→手作り顕微鏡カメラ |
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実際の授業の様子です。 班で協力しながら、活動しています。 使っているICT技術は最新のものではありません。 PC本体1万円の格安スペック、ライブ配信ソフトはフリーソフト、中継画面はHTMLにJavaScript…。 ジェネリックICTと言うべきか、もう一般化したありきたりの技術ばかりです。 でも、こなれた技術だからこそ、教育に応用した場合も、ごくごく普通の授業の中で、手軽にICTを扱っていくことができます。 |
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教科書の図と比較しながら、勉強を進めています。 また、見た様子はワークシートに記録します。 モニタに自分の班の観察物が映るので、顕微鏡が自分の番でないときにも待たずに観察が続けられます。 観察記録をとるのも、モニタに映されている方を見る方が便利なようです。 |
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他の班の観察物を見て、思わずモニターに指が…。 8班の顕微鏡観察が一度にできるなんて、何ともよくばりな観察活動です。 |
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教師側のチェックもモニタを見てできます。 左の画像の5班のように、しばらくモニタに観察物が映らないのは、多分顕微鏡操作に手間取っているのでしょう。すぐに机間支援に行ってやり方をアドバイスします。 特に、ピント合わせの様子もリアルにモニタに出るのが、ひじょうに便利。 左の画像の6班の場合は、アオミドロがぼやけたままで観察されていたので、声をかけピント調節させました。 |
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普通の顕微鏡観察だと、子どもが何をどのように見ているのか、教師が個々に覗かないとわかりません。 実は気泡やゴミを見ていたり、ピンぼけ状態で見ていたりしていても見つけにくいのです。 教師が教室内どこにいても、近くのモニタからすべての班の活動を把握できるのは秀逸だと思います。 |
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今年からミジンコ飼育にも挑戦。 乾燥鶏糞がくさいです。 ドライイーストを使うとタマミジンコがよく育つということを聞いて、目下実験中です。 |
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市販のプレパラートだけでなく、飼育中の活きミジンコを観察物として投下。 |
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ミジンコが愛らしく動く姿に、子どもたちの観察意欲もさらにわき上がります。 モニタ画面上でも、ミジンコがぐるぐる動いて、大盛り上がりです。 みんなでわいわい言いながらも、より真剣に夢中に観察しています。 |
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最後になりますが、今年で本校勤務6年目になります。 研究授業などではなく普段の授業の中で、こういう実践が普通に行えるということは、同じ学校・同じ校務のまま、それなりに長く居座れ個人的な研究実践を積み重ねられたからこそだと思います。 勤務校(松山市立味酒小)に感謝! パソコンがあって、LANで結んでさえいれば、後はジェネリックICTを使って、多少の予算で簡単にできる実践です。 ただ、その多少の予算がなかなか捻出できないのが最大のネックですね。 |
★ おまけ | |
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★ おまけです。 次の単元が電磁石ですが、最近はエナメル線が売っていません。やはり黒塗りでないと、紙やすりで剥がした感がわかりにくいので、こだわりたいのです。 ネットで見つけたのは、どーんと1kg巻き。しかたがないから今年のコイル巻き器はこういう風に改造しました。 ※ 参考 以前のコイル巻き作り |
![]() | ★ おまけ2です。 手作りVOCAを作ってみました。簡単にできて、なかなかの業物です。。 ※ 参考 手作りVOCA |